皆さん、こんにちは。
 「たかしまの森へ行こう!」プロジェクト 2021年度最後の事業として、去る3月15日(火)に「炭焼き交流会」を開催しました。前年度は、森林公園くつきの森に高島市内の炭焼きグループが集まる形で開催しましたが、今回は、コロナ禍の中、趣向を変えて、こちらから出かけていく形にしました。
 参加メンバーは7名。応募してご参加いただいた方と、炭焼きグループとして、森林公園くつきの森、国境炭焼きオヤジの会から参加をいただきました。ありがとうございます。
 
 本日は高島市のバスを借用して往復移動。
 運転手さん、よろしくお願いします。

 

 バスはのんびりびわ湖の北側をたどり、伊吹山のふもとへ。道の駅でお昼休憩。

 

 伊吹山麓は日本そば発祥の地と聞いていたので、ランチはこんな感じで。

 

 ここから本日の目的地、米原市甲賀に山あいの道を北上します。奥伊吹スキーに続く道です。
  道の下の川は姉川。雪解けの時期なので水量はかなり多め。日陰には雪がまだまだ残っています。ホントこの冬は雪が多かったです。

 

 本日の訪問先は、「東草野炭焼き保存会」様。この地域で炭焼きの灯を守っている地域の有志によるグループです。
 本日の交流会の会場は、地域の集会所でした。
 本当は、炭がまを見学したかったのですが、炭がまのある場所はこの時期でもかなりの積雪量があって行けないとのこと。うーん残念。

 

 かくして、炭焼き交流会がはじまりました。まずは、東草野炭焼き保存会の法雲(のりくも)様、小倉様から事業のご紹介。
 高齢化・人口減少が進むこの地域の4つの集落が力を合わせて、地域活性化のためさまざまな取り組みをしていること。その中に炭焼き文化の復活と継承があることが紹介されました。

 

 続いて、私たちのメンバーに居る炭焼き担当からの活動説明。

 

 炭がまの作り方、運用や維持管理の方法。メンバーや販路・採算の確保。時代の変容の中で、炭焼きの文化を維持していくことの難しさが改めて浮き彫りになりました。
 持続可能な森林資源の利活用のためには、炭焼きでクヌギやナラなど広葉樹の枝を定期的に切り、萌芽更新を促すのは良い方法なのですが、残念ながらいまはそれだけでは経済的に生活が成り立たないようです。

 

 つのる話は、炭焼きから地域の課題について広がっていきます。
 地域の過疎化、移住者の呼び込み方、住民との関係のつくり方。炭焼きグループのある地域にとっては深刻な懸案事項となっています。
 同じ地域の中でも、世代による意識の差があることがうかがえました。そのギャップは、70歳代と80歳代との間…ぐらい?

 

 そして話はいつしか昔の暮らしぶりの話になり、交流会の場は大いに盛り上がりました。参加者の皆さんは瞳を輝かせて、子どものような笑顔になっていました。

 

 あっという間に予定していた2時間を大きく超えました。
 今日は高島市のバスをお借りして来たので、時間通りにお返しせねばなりません。「次は、是非炭がまを見に来てください」名残惜しいですが、これからも交流をしていきましょうと、記念写真を撮って交流会はお開きとなりました。

 

 今日の交流会で得た情報には、炭がまの作り方に関して参考になりそうな内容もありました。今後、高島の炭焼きにどう実装されていくか、楽しみです。

 

 

 来た道を高島に戻ります。
 今日は天候にも恵まれて、話題にも恵まれて、とても楽しいひとときを過ごせました。皆さん盛り上がり過ぎて帰りの車中ではいささかお疲れモードでしたが。

 東草野炭焼き保存会の皆さん、今日参加いただいた皆さん、私たちを無事に運んでくれた高島市のバスのドライバーさん、本当にありがとうございました。

 

 高島市域の周辺のあちこちで、炭焼き文化を守り継承していこうという方々が他にも居られるようです。訪ねて回って、炭がまのつくりを見たり、炭焼き文化や地域への思いを聞きたいですね。