2020年11月26日から始まった「くつきの森の炭がま」での初めての「炭焼き」。
窯と、煙突に取り付けた温度計と、煙の様子をうかがいつつ、「焼き」の炎を止め、窯を塞いで窯を開ける日を待っていました。
そして迎えた2021年1月8日。初めての「炭出し」に臨みました。天気予報に反して、寒いけれども空はスッキリ晴れ渡ってくれました。
麻生里山センターの皆さん、たかしまの森へ行こう!メンバーの皆さん、R大院生のNさん、そして某新聞記者さんなど、顔ぶれがそろったところで炭がまへ。
これは、窯を塞いでいた土を入れるための穴。
窯に関わるものは何でもリサイクルが基本なのですね。しかし、サイズは少々小さいようです。
窯を塞いでいた木と土を突き崩して行きます。土はカリカリに乾いていましたが、とにかく窯口にギュウギュウ詰めにしてあるので、取り除くのは一筋縄では行きません。窯本体にダメージを与えないように、慎重に崩していきます。
ようやく土を取り除き、積み上げたレンガが姿を現しました。
そして、レンガを慎重に取り除き、Eさんが窯内をのぞき込むと…
お察しください。
炭がまの中、あれだけびっしりと原木を詰めたのに、見事に灰になっていました。わずかに残り火のオレンジの点も散在していました。一ヶ月以上、燃え続けていたのでしょうか。
炭の形で残っていたのはこれだけでした。
ここに居た皆さんの気持ちは・・・
・・・お察しください。
初めての炭焼きは、このような結果になってしまいました。
一番の原因は、窯の中に空気が入った状態で燃え続けていたためでしょう。あれだけみっちりと窯の壁や上部を仕上げたのに、やはりどこかから空気が入ってしまっていたのでしょう。麻生里山センターの皆さん曰く、あらゆる窯に必ずある窯の形や大きさから来る「クセ」を把握していかないといけないとのこと。
「炭焼き道」を究めるのはこれからです。顕在化した課題問題に対策を講じて、次のステップに向かいましょう。
また、今回の一連の炭焼き作業で分かった大きな課題は、窯の「大きさ」。
窯の中を原木でいっぱいにするには、木の本数はもとより、その形状( 炭にするには大きすぎる、あるいは太すぎる )がネックになることが分かりました。これは、木々が、長期間伐採されなかったことでより大きく太く成長していたことによるものです。
次の炭焼き作業をスケジュールする上で、原木集めにはより多くの汗をかかなければならないようです。
何はともあれ、皆さま本当にお疲れさまでした。そして、ありがとうございました。
今回、炭がまの中身はこのような結果でしたが、ここまで実際に地面を掘り、石を積んで壁をつくり、屋根を覆って焼いて小屋を作って窯を作り上げてきた麻生里山センターのスタッフはじめ一連の作業を手伝っていただいたすべての方々の汗と涙にまみれた努力は確かに形になっていました。しかも、実際に炭焼きにかかる一連の作業を実施して、さらに進むにはどうすれば良いかという道筋が見えたのですから、また少しずつでも進めばきっとさらに良い結果に至ることでしょう。
今後とも引き続きよろしくお願いいたします。